2025年9月14日 説教「神の聖霊様に満たされる」 “Being Filled with the Holy Spirit”

箇所     Text:エペソ人への手紙  Ephesians 5章18~21節 聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 

説教者:百瀬ジョザイア  讃美歌/Hymns:56、162、339、540番 招詞/Call to Worship:詩篇Psalm 47篇1~2節 交読文/Line-by-line responsive reading 38番 イザヤIsaiah 40章

初めに

 自分の中に神の霊が入ると聞くと、不気味な聞こえがあるかもしれません。天理教の教祖や霊媒師、あるいは人を乗っ取って、操ってしまう霊の話はあります。しかし、創造主なるまことの神様の霊に満たされることは、全く別の、素晴らしいことです。

 家の子供たちの好きな絵本の一つは、アライグマの子が甘い物があまりにも好きで、ベッドで親に隠して飴を食べ、ついに飴を万引きして捕まってしまう話です。でも子アライグマだけでなく、その親も小物や釣り具をどんどん買おうとして、それぞれ何かの虜になっているというおちがあります。私たちの心を虜にしている欲や快楽から自由にするのは、神様だという事です。それは、他のものの代わりに、私たちを満たす聖霊様の働きです。

一、「酒Vs. 御霊」(18節)

  • 18節は「また」と始まるり、前の箇所の続きです。17節では、私たちが主イエス様のみこころ、願うことをよく理解して歩むように教えられたところでした。18節では、その続きあるいは別の観点からして、一つの禁止と一つの命令があります。
  • ぶどう酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです。
    • お酒は絶対に禁止とまで聖書は教えませんが、大きな危険があると言います。酔ってはいけません。その影響によって、神様の喜ばれない多くのことをしてしまえます。
    • 自由だと思うかもしれないが、お酒の様なものに影響され依存すると、かえって虜になっています(ヨハネ8:34)。お酒以外でも、欲張り、砂糖でもカフェインでも、色々なものに治められる危険性があります。
  • むしろ、御霊に満たされなさい。」酒よりはるかに良い事を神様が用意されました!「御霊」、聖霊様に満たされなさい。三位一体の一人格(位格)の方、生きておられる神に満たされなさい!

二、聖霊様の働きのご栄光(エペソ人への手紙)

 十回以上、エペソ書は御霊に言及します。何をしてくださる方か、なぜ大切かを教えます。

  • どんな存在か。エペソ4章30節(新p389)で読んだように、聖霊様はただの力ではなく、神の似姿に造られた人間と関係を持ってくださる、悲しませていはいけない、神様です。むしろ喜ばせるように生きることをパウロが教えています。
  • いつ「受ける」か。聖霊の「バプテスマ」を受けるという箇所や特に福音書や使徒の働きによく出ます。これは、エペソ書1章13節(新p384)の表現を借りると、誰でもクリスチャンになる時に聖霊様が住まうようになっていることを表します。御霊にによって教会として一致をも受けます(エペソ4:1、新p388)
  • 聖霊様を受けてからさらに深く神様を知り、お酒などの影響に付いて行く代わり、神様に付いて行くことは聖霊に「満たされ」ることです。神様にこの特権は全てのクリスチャンに用意されています。
  • また、聖霊による満たしは教会全体のためです。エペソ2章22節(新p386)個人はそれぞれ満たされて、さらに共に教会として成長します。そして各教会は共同体として、共に御霊に満たされてこそ、豊かに神の栄光を表すようになります(エペソ3章16~21節、新p387)。

三、御霊に満たされる方法・意味(19~21節)

 聖書は聖霊に満たされる方法論やステップを教えません。しかし、エペソ5章19~21節は御霊に満たされた歩みの四つの特徴を教えることにより、満たされる「意味」を示します。

  • ①互いへの奉仕を、聖書と賛美によって行う(19節)、②主イエス・キリストを誉めたたえる(19節)、③父なる神様に感謝の歩み捧げる(20節)、④互いへの奉仕として尊敬を示し合う(21節)ことが御霊に満たされるクリスチャンの特徴です。
  • さらに、4章30節に学んだように、聖霊なる神様との愛の関係を大切にし、悲しませない必要があります。神を喜ばせようとして、服従することは鍵です。5章17節「愚かにならないで、主のみこころが何であるかを悟りなさい」も同じ教えと言えます。聖書は「神の御霊」を「キリストの御霊」とも言います(ローマ8:9)が、キリストの望まれる「みこころ」を聖書に求めて、従うことは、聖霊を喜ばせ、御霊に満たされることを意味します。
    • 5章19節以降の行為からすると、教会の中で互いとの関係の中心に賛美と聖書を置き、神様を中心にして歩むだけで、聖霊様に満たされていることになります。
  • 私の尊敬する先生は、御霊に満たされることには経験より、関係が大切だと言いました。
    • 聖霊様またイエス様を愛する故に、自分自身をささげて、従う程度に、神との関係は深まります。それは御霊に満たされることです。「御霊の実」という「愛、喜び、平安」などが増します(ガラテヤ5:22-23)。劇的な感動がなくても、神様の約束を信じて、その教えに服従するだけで良いです。御霊に満たされます。
    • ローマ人への手紙12章1節(新p317)「ですから、兄弟たち、私は神のあわれみによって、あなたがたに勧めます。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。」言い換えれば、御霊に満たされることは神様に付いて行き、共に歩むことの深まりです。

結び

【まとめと課題】今日の話は理解するのも難しいかもしれませんが、行うのはもっと難しいです。讃美歌339番で歌うように、「洗いきよめて めぐみを賜え…み旨のままに 治めたまえや」と、服従を祈る必要はあります。しかし私たちは全てを手放して、聖霊様だけに治められるのを怖がります。アライグマの家族のように何かに夢中になり、支配されがちです。聖霊様を悲しませない、喜ばれる神の住まいになるなら、私たち個人また教会は自分の欲に対して死ぬ必要があります。

【福音】感謝なことに、神は私たちのような、罪の虜の内に働いてくださいます。ローマ12章1節が言ったように、「神のあわれみによって」こそ、私たちは自分をささげるようになります。ローマ書11章まで、また聖書が何度も教えるとおり、創造主を拒む罪びとのために、イエス・キリストがご自分を完全に捧げてくださいました。一方でご自分にただ信頼する者に代わって神の裁きを受けられ、罪のない履歴を持つ者として、御霊が住まわれるようにしてくださいました。さらに、信頼する者にのために完全な義と愛を持って歩まれ、復活をしてくださいました。聖霊様が喜ぶきよさ、義を信じる者の義としてくださいました。

【適用と派遣】ですから、兄妹姉妹たち(また、まだ信じていない友)、酒のような物質的な刺激であれ、モノであれ、評判や人に好かれることであれ、何でもの縛りから自由になり、聖霊様のしもべとなろうではありませんか。

 私たちを愛し、私たちのためにご自分を捧げてくださったイエス様が招いて、聖霊様が私たちを整えてくださいます。私たちは「はい」と応答できるでしょうか。ただ神様のあわれみによって、できます。神のあわれみに頼って、御霊に満たされることを求めましょう。

説教について 

振り返り:キリストにある神のあわれみゆえに、自分の欲の縛りから自由になり、聖霊様に従おうと求めますか。

参照聖句:ヨハネ8:34、エペソ1:13-14、2:22、3:16-21、4:30、コロサイ3:16、ローマ12:1

※⑴ キリスト教派によっては、聖霊に満たされることの大切さを強調して、さらに劇劇な変化や体験を重んじるところもあります。もう一方で、聖霊の満たしをほぼ求めもしない傾向のあるクリスチャンもおられます。今日の箇所は、求めることを命じます。

鳴門キリスト教会
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